FLOOR 7

あゆみはついに7Fの探索を始めた。

「あー、ツタとか木片とか拾ってこなきゃ……」
と言いつつも満更でもない顔をしているのであった。

敵の編成はじわじわと強くなってきている。
1層の頃はHPが減った状態でライフトレードを使うと一掃できたが、2層はそうもいかない。
病毒でも一撃では倒せない。一撃で倒すなら毒ダメージ2倍が必要になる。
とはいえ経験値は欲しいので、普段は経験値3倍のDLC料理を食べている。
豪勢なあゆみちゃん。

… … …

探索を進めていると、休憩に適した場所を発見する。
「わあ……!」
周囲を見回してみたが、どうやら敵の気配はないようだ。

「幽霊とかもいないみたいだし、天神小の保健室よりは安全よね」
そう自分に言い聞かせて、疲れた身体を落ち葉に投げた。
この時は平気だったものの、後になってからその周辺には棘のある実などが落ちていて大変危険という話を聞き戦慄するのであった。

ここから火トカゲが出てくる。
全て避けないといけないかというとそうでもなく、ライフトレードがあるのでむしろHPが減っていた方が都合が良い
1層で厄介だったエリマキトカゲの群れなんかを瞬殺できるのはでかい。

まあ稀少個体とか出たらあっさり死ぬんだけど。
実際死んだ。

… … …

酒場で催促され、6Fを訪れる事にしたあゆみ。
その足で獣の殺気を感じた部屋に向かった。
「もう、あとでやろうと思ってたのに」
熊を撃退するという依頼である。

「ここよね、よーし……!」
蜜を盛大にまき散らすという行為は、体験した事がある人なんてそうそういないだろう。
あゆみにとっては、限りなく日常に近い非日常なのもあって、若干浮かれていた。

毒さえ入れば一撃でここまで削る事ができる。
ただし、ランダム多段攻撃を持っているので、フォースブーストからの腕封じは必須である。

ランダム多段攻撃は、一人旅勢にとってはまさしく必殺の技だから。
そんなわけで1回は死んだ。

さほど苦労する事なく7Fを踏破する事ができた。
とはいえ、火トカゲが放つ炎に散々燃やされたのは事実。
それでも一つだけ気になる事があった。

「天神小の時の亜衣子さんってこんな感じだったのかなあ」
不思議と殆ど燃えていない自分の服を眺めつつ呟いた。

GET NAME TAGS

熊に屠られた篠崎あゆみ x1(累計:403)
篠崎あゆみ x4(累計:407)