そらのうきぶくろ

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ロゼと黄昏の古城が面白かったという話

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ロゼと黄昏の古城(注意、音が出ます)

2016年4月26日に発売した、探索パズルアクションゲーム。
ファミ通のインタビューでディレクターが「かわいそうな目に遭う女の子がかわいい」と言っていたのが気になって購入してみたのだけど、これが予想以上に面白かった。
で、最後まで一通りクリアできたので、感想を書いてみることにした。

この記事は若干のネタバレを含みます。

このさき400ピクセル

◆いきなり古城に放り出される

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まず良いなと思ったのがこれ。
最低限の操作は一番最初のステージで順を追って説明してくれる。
チュートリアルやりつつゲームを進められるのは他のゲームでも割とよくある事だとは思うんだけど、このゲームは何が違うかって開始した瞬間からプレイヤーキャラクターを操作できる。
ストーリーを見てから~とか一切なく操作するところから始められるので、開始1秒でこのゲームがどこに重点を置いているのか理解できた。

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こんな感じで新しい操作が増えるたびに説明してくれるので、マニュアル全然読まなくても遊べる。

◆歯ごたえのあるパズル要素

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このゲームやってて一番驚いたのがここだ。
正直舐めていた。ここまで頭を駆使することになるとは。
なんとなくで進めるのは序盤だけ。そこを越えるとあとは骨太な謎解きと少しばかりシビアなアクションシーンの攻略を求められる。
よく分からない仕掛けを見つけたらとにかく試行錯誤を繰り返して何が起きるか把握し、その上で解法を考え実行に移す。
それが上手くいった時の楽しさは、どのパズルゲームにも言えるものだとは思うが、やっぱり良いものだ。

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ただステージをクリアするだけではなく、道中の「血の記憶」を集める事で過去の出来事を覗き見ることが出来たり……。

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何者かが残した「日誌」を集めるという要素もあったりして。
しかも、これらはちょっと行くのが難しい場所に配置されている事がある。
やりこみもばっちりだ。

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多くのステージを簡単に行き来するためのジャンプ機能もあって至れり尽くせり。
もっとも、攻略上ジャンプされては困る場面では画像のように封じられているので、簡単に進めて白けることもない。

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ゲーム序盤で出会う巨人と協力して、操作を切り替えつつ攻略するのが基本となるのだが、操作できるキャラクターが2体いることによってパズルに多様性が生まれている。
ロゼは血の吸収・解放(物の時間を止める・動かす)ができるし、小回りが効く。
一方で巨人は物を持ち上げて運んだり投げたりできるし、高い所から飛び降りたり茨に接触しても死亡しない等の特徴がある。
両者の出来る事と出来ない事を理解し、協力してパズルを解いていく楽しさはなかなかのもの。
このゲームをやっていると、解法を閃いた瞬間の「気付きのカタルシス」が幾度も訪れるはずだ。

終盤に、この操作性のゲームでこれをやるか!と感動しつつひーひー言いながらプレイする羽目になるシーンがあるので、そこは是非自分でプレイして確かめて欲しい。
劇的に操作方法を変える事なくあのシーンへ自然に落とし込んだのは、もう見事としか言いようがない。

どうしても気になる人はこの画像からどうぞ。
終盤のネタバレなので注意。

◆かわいいキャラクター

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不気味な古城に一人でいるとは思えないようなかわいい少女を操作できるのが実に楽しい。
動かしているだけでも和むし、普段は無表情だがイベントシーンで表情豊かになるところは見物だ。

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少女が喋る事はないが、その仕草からだいたい何を思っているのかは想像できる。
そして何より、このかわいらしい動きが後述の要素を引き立てるのだ。

◆その死に様

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上記のようにかわいいロゼだが、とにかく死ぬ。死にまくる。
高い所から落ちたら死ぬし、ちょっと茨が刺さっただけで死ぬし、上から岩が降ってきたら死ぬし、トラップで串刺しにもなるし、歯車に巻き込まれたら死ぬし、他にもいろんな死に方があるぞ!

設定上、プレイヤーの少女は何度でも生き返る事ができるんだけど、それを良い事に仕掛けへ少女の血を捧げることで先に進める場面が何度か存在する。
そう、レバーを引くとかスイッチを押すとかでも良かっただろうに、わざわざ少女を死なせるのだ。
パズルアクションが楽しいという話で忘れていたかもしれないが、これは女の子が酷い目に遭うのが可愛いと思う人が作ったゲームである事を忘れてはならない。いいぞもっとやれ。

◆もっとやって欲しかった

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しかし、そこは所詮商業ゲームかつCERO:Cである。
表現の壁が立ちはだかるわけだ。
最初は新鮮だった死亡描写も、中盤あたりからバリエーションがそこまで多くない事に気付いて、物足りなくなってくる。
むしろ、謎解きパズルアクションの方に熱中してしまってそれどころではなくなるので、女の子が酷い目に遭う様子を見るのをメインに据えている人にとっては物足りないゲームとなるだろう。

もっとも、今ファミ通のインタビューを読み返してみたところ「悪趣味にならないようにこだわった」「あっさり目に作っている」とあるので、この若干の物足りなさは意図的なもののようだ。

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ちなみに、マイベストオブ死亡シーンはこれ。
この死亡シーンはとにかく動きが最高なので、気になった人は是非購入して確かめて欲しい。
古城に登場する生き物に食われているロゼは、そういう性癖がない人ですら興奮させるポテンシャルを持っているのではないか、とさえ思う。
この動きを見る限り、インタビューであっさり目に作ったと言いつつも実はもっとえげつない表現をしたかったのではないか?と邪推してしまう。

◆最後に

これは、かわいくて不気味な、やり甲斐のあるパズルアクションゲームだ。
言葉では語られないもののきちんとストーリーがあり、妄想のし甲斐のある内容となっているし、「ああやってよかった」と素直に思えるものだった。
女の子が酷い目に遭うのが見てられない人には流石に勧められないけど。
謎解きやパズルが好きなら間違いなく買い。
お値段もダウンロード版はPS Storeで3000円程度と手頃なので、是非とも。
買ってみて損はしないはずだ。

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