そらのうきぶくろ

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ファイアーエムブレム風花雪月を5周した話

以前にも書いた通りファイアーエムブレム風花雪月が発売してから、それはもう楽しく遊んできた。
2019/7/26に発売したこのゲームを、およそ10ヶ月かけて、間に様々なゲームを挟みつつも結果的に5周遊んでいた事になってびっくりしたので、その振り返りを記事として残しておこうと思う。
以下、各ルートについてネタバレを含む為、全ルートを遊んだ事があるか、ネタバレ気にしない人向け。

5周の内訳は以下の通り。括弧の中は攻略本表記。2周目以降は全てクリアデータの引き継ぎを行っている。

1周目:黒鷲ルート(覇王ルート)ノーマル
2周目:金鹿ルート(同盟ルート)ハード
3周目:青獅子ルート(王国ルート)ハード
4周目:教会ルート(帝国ルート)ハード
5周目:黒鷲ルート(覇王ルート)ルナティック

1周目:黒鷲ルート・ノーマル

これが終わった後の事は、おおむね最初の方に貼ったリンクの記事通りである。
今振り返ってみると、ストーリー的に何が起きたのか半分も分かっていなかったなと思う。
なんかいろんな勢力がガルグ=マクの周りで暗躍してて大変だなーと思いつつも楽しい学校生活を送っていたら、突然エーデルガルトの戴冠式に出る事になりせっかくの教え子の晴れ舞台だし喜んで参加した後、どういうわけか帝国軍?を引き連れたエーデルガルトがみんなを裏切ろうとしてきて、それでも教え子を斬る事なんてできないなと思って味方に回ったらいつの間にか教会を敵に回す事になった……とかそんな感じの認識だった。
なんでフレンが途中で離脱したのかも正直よく分かってなかった。
あーせっかく踊り子にしたのに、あと行軍の指輪返してくれ、って思った。
いろいろな外伝もやったけど、いかんせん固有名詞が多すぎて何もかもを理解できていなかった。
みんなの事情はよく分からないがなんか戦ったら良い感じに収まりました!みたいな。

一番話の理解度が高かったのは、メインストーリーよりは支援会話だろう。
充実した支援会話のおかげで、1周目の時点で黒鷲の生徒達にこれでもかというくらい愛着が湧いた。
エーデルガルトとヒューベルトの支援を見て主従って最高だなあと思えたし、ベルナデッタが完全に俺だなあと思ったり、フェルディナントフォンエーギルの貴族であることの誇りを見せつけられたり、リンハルトの睡眠へのスタンスに強い共感を覚えたり、カスパルは全然テンプレ的脳筋キャラクターというわけではなくきちんと物事を考えている良い子だと分かったり、ドロテアの一見誤解されやすい言動も過去が積み重なったうえのものだと分かったり、ペトラが一国を治める者としての矜持を捨てていないうえにこの戦争が終わったら誰かしらをお持ち帰りしようとする強い精神性を露わにしてきた事を認識したりと、挙げればきりがない

ゲームとしては、それなりに歯ごたえがありつつも天刻の拍動のおかげで理不尽さが良い感じにマイルドになっており、初心者にも勧められる良いFEだなーと思ったのであった。

そしてここ(1周目)で遊び終えるという決断をするのも風花雪月においては正しい遊び方ではあるのだが、他の選ばなかった生徒達の人生やルートの結末が気になり、茨の道を選ぶ事にした。
それはもちろん2周目以降を遊ぶということだ。

2周目:金鹿ルート・ハード

この周回のことを、個人的には救済ルートだと思っている。
何故かというと、生徒を救済したからだ。
もう少し詳しく言うと……2周目をやるということは1周目で慣れ親しんだ生徒達を殺すのと同義であり、その苦しみに耐えられなかったため、1周目であらかじめHPを0にして撤退(=救済)させておく事で2周目に登場させなくする(=本来その生徒が出るはずのところにモブユニットを配置させる)という選択をした。
これは我ながら天才の発想だと思った。
生徒を戦争に出させる必要がなくなり、クラシックモードって素晴らしいとしみじみ感じたものだ。

ただ、実際のところ全生徒を救済できたわけではない。

何故なら救済(=第一部のうちに撤退させておくことで第二部出禁にすること)が成立するのは「スカウトしたキャラクターのみ」だと気付いたのが、結構後になってからの事だったからだ。
スカウトにはある程度の能力値や技能レベルが要求されるため、第一部終了までにスカウトできる全生徒のスカウトが困難だとみて、「そうか、課題協力で呼んでから撤退させればいいじゃないか」と思ってしまったのが運の尽きだった。
課題協力で撤退させたはずのユニットが、(後の血の同窓会前日譚となる)第一部のグロンダーズ鷲獅子戦において登場してきたとき、「あ、やべっ」と思ったものだ。
課題協力で撤退したユニットは、スカウトができなくなるうえに第二部にも登場するようになってしまう。
これには実にひどいショックを受けたが、今更やり直すのも面倒臭かったのでそのまま話を進めていくことにした。

クロードと、あと大人ユニット達(アロイスやシャミアなど)だけをスカウトして第二部を迎えた。
この周回で分かった事は、クロードはきょうだいでありとてもいいやつだということ。
彼は一見そうは見えないが、3人の級長の中で最も優しく、これからのフォドラが丸く収まるように考えを巡らせている男だった。
1周目の黒鷲ルートでクロードが脱落する時も少し思ったが、2周目をやってみてその部分を強く感じた。
そして、終盤に曝かれる教団(というかレア)のきな臭さを感じたのも2周目のこと。
級長の中では歴史の真実に最も近付いたのではないか?とも思う。
それにしても、EP20のメインストーリーをクリアしたときのムービーは、1周目に黒鷲ルートをやった先生に強く刺さる。
1周目に黒鷲ルートをやった先生は是非、金鹿ルートをやって地獄に堕ちてくれ。

引き継ぎをしているしなーと思って思い切ってハードを選んだうえで、ハンネマン先生を格闘ユニットにしたりカトリーヌさんに魔法を使わせたりとネタ育成を全力で楽しんだが、それもあってからほどよい難易度になったかなと思う。
いや嘘ついた、終盤はちょっと簡単すぎた。
フリーマップのアサシンの攻速に辟易したくらい。

3周目:青獅子ルート・ハード

このルートはなんというか結論から言うと心に傷を負った

恐らく1周目に黒鷲ルートを選んでしまった事が大きい。
2周目の時と違って今度は救済したりせずに真剣に青獅子のみんなと向き合ってみようと……思って……。
イングリットとメルセデスの2人は黒鷲ルートをやった時点で引き抜いていたためある程度は知っていたものの、改めて青獅子生徒達の支援会話を開いてみると、とにかく一つ一つが重い。
ローレンツヘルマングロスタールが政治の話をするのと同じくらいの頻度で、何かと死人の話に繋げてくるため、基本的に空気がお葬式である。
アネットは数少ない癒し枠と見せかけて、先生との支援では頑張りすぎてしまうという闇を見せつけてくるため、どうして青獅子はそんなに追い詰められている精神の人が多いんだろうとなってしまった。
もちろんフェリクスとの支援でのどこどこど~ん♪の功績は大きいが……。
それにしたってメルセデス精神病院が何棟建ってても足りねえよこの学級は。

第二部に入ってからの豹変してしまったディミトリ。
これがとにかく辛く、誰とも心を通わせなくなっている事が「支援段階を進める事ができない」という形でシステム的に表現されているあたりもまた憎い表現というか、ゲームという媒体でこの話を提供してきている部分を最大限に生かしてきているなと感じた。
黒鷲ルートを既にやっていたため、ランドルフの例のシーンではウワーとなり、村人Aもといフレーチェが出てきたときは更にウワーーッとなったりして、なんかもう先を進めるのが怖いレベルにまでなっていた。
そんな矢先にポケモン剣盾が発売したのもあって、しばらくディミトリを放置して先生がポケモンマスターになっていたこともあった。

ディミトリの豹変は第二部中盤まで続く。
その身を挺してディミトリが目を覚ますきっかけを作ることとなった、ロドリグ卿のことが忘れられない 。
本当に惜しい人を亡くしたなと思う。
晴れてディミトリの支援段階が進められるようになってからは、ロドリグ卿に感謝しつつもひたすらディミトリと他の生徒達との支援会話を開けていった。
果たして誰がディミトリの側にいてやれるのかとずっと考えていた。
先生?先生はその頃シルヴァンジョゼゴーティエに落ちていたので……

負の話ばかり書いてしまったのでシルヴァンジョゼゴーティエの話をしよう。
シルヴァンジョゼゴーティエとは感情の2tトラックである。
一見軽薄そうなキャラクターの裏に隠れた質量のある感情と、CV古川慎による凄まじい情報量の声に完全にやられてしまった。
シルヴァンジョゼゴーティエが喋るたびに毎回のようにシルヴァンジョゼゴーティエの喋り方が好きだなあ……となったし、こういうのが好きだったのかと自分でも改めて気付かされた。
表向き女好きキャラを演じておきながら、実際の所異性とのペアエンドはあまり用意されていないところがもう……紋章というしがらみに囚われた一人の貴族の男が選んだ道をシステム的に表現したものとして最高なのだ。
風花雪月には紋章に振り回されるキャラクターが数多く登場し、数奇な運命を辿ってきた者は何人もいるが、中でも現実的な……これは「ある」だろうなあと思わせる質感の強いキャラクターがシルヴァンジョゼゴーティエだ。
紋章を持ちながらしがらみに囚われず自由に生きる先生に対して強い憎しみを表明してきた頃から、もう結婚するしかねえと思ったもの。
シルヴァンジョゼゴーティエの話はここまで。

3周目ともなると、歴史への理解はだんだん深まりつつあった。
やはり固有名詞を把握できているというのは大きい。
それだけに、王国に対してセイロス教団が全面的に協力している様子を見て、うわあ……となること数多だった。
なんといっても2周目で教団のきな臭さについて理解してしまっているから。
最終的にディミトリは優しい国王となった、が、結局のところ人外どもの支配からは逃れられないのだなあと。
紋章によってもたらされる悲劇はなくならないだろうし、人類の文明の進化は教団によって抑制され続ける(このへんはDLCのアビスをクリアすると解禁される禁書に書かれている)だろう。
1周目に青獅子を選んでいたら、そんな穿った見方をすることはなかったと思うんだけど、1周目に黒鷲を選んでしまった以上、1周目に青獅子を選んだ人の気持ちはもう分からない。

1周目をクリアした時点でも割と思っていた事ではあるが、風花雪月は1周目に選んだルート次第で、各プレイヤーが抱く印象に深い断絶を生む。
……と書くと印象が悪いが、良い意味で言うならば、自分だけの強烈なゲーム体験を形成するものだ、と言える。
3周目をやってみてそのことを強く感じた。
恐らくこの記事を読んでいる人の中で1周目に青獅子をプレイした人は、この3周目の記述を読んで相容れないと感じる人もいると思う。そういう事である。

ゲームの難易度としては、2回分の引き継ぎパワーが溜まっていたのもあって、結構簡単だった。
ディミトリを特殊ディミトリとして理学を上げて育ててみたが、意表が突けるだけで魔法も二種類しか覚えてくれないし寂しかった。
グレートナイトにしたメルセデスはあまりにも強い要塞になったっけ。

4周目:教会ルート・ハード

3周もやると、そろそろこの世界のことを全て知っておきたい、全知になりたい、という気持ちが強くなってくる。
それに耐えられなくなったので、最後のルート分岐である教会ルートを始めた。
開始早々にせっかく教会ルートをやるのだからと開き直り、先生はレア様とペアエンドを迎える事を心に決めた。
レア様とペアエンドを迎える為には、第一部の時点で支援段階をAまで上げておく必要があるのだが、DLCクエストでレア様とのお茶会が解禁されたおかげで、条件を満たす事は容易だった。
そして初めて見るレア様との支援会話では、恐ろしい事が分かった。
第一部メインストーリーの共通部分でも片鱗(白きものだけに?)は見せつけてくるのだが、レア様は先生(=主人公)のことを個として見ていない
あくまでその心臓であるお母様……神祖ソティスのことしか見ていないのだ。
人間と人外との断絶。それが腹立たしいまでに見事に描かれており、スタッフの手腕に唸ったし、やるせない気持ちにもなった。

黒鷲の学級を選んでおきながらエーデルガルトの戴冠式に行かない、聖廟でエーデルガルトを斬るというクソふざけた選択肢を断腸の思いで選ぶという苦行を経てルート分岐を回避し、第二部へ突入する。
3周目の時にあれほどフレンちゃんと一緒にペアエンドを迎えてくれと祈っていたのにフレンちゃんを放置して俺達の委員長であるイングリットをペアエンドの相手としてさらっていったので、セテスに個人的な恨みがあるのだが、そのセテスとフレンを中心にしてメインストーリーが進んで行くようになる。
先生は、レア様直々に後継者になることを望まれたのを良いことにセテスに祭り上げられ、炎の紋章を掲げてフォドラ統一に向けて動いていくことになる。
教団がバックアップについていない状態の王国は帝国に押され気味になってしまうところとか、歴史の変化について興味深く思いながら把握できるようになっていたのがこの頃だ。
4周目にして、だいぶ歴史が楽しいと思い始めていた。
そもそも話の展開が金鹿ルートの時と割と似ているため、話の中心人物こそ違えど(クロードorセテスフレン)だいたい金鹿ルート2周目といってもいい。
むしろ終盤でレアが先生に対してソティスの心臓を埋め込むという禁忌を犯した事について白状してくれるあたり、金鹿ルートの時よりも教団の闇に迫っているとも言える。
教会ルートだからといって教会にとって都合の良い出来事ばかり起こるわけではないのは、プレイヤーとしては多少溜飲が下がるところがあり、良かった。

実質金鹿ルート2周目だと感じる理由はもう一つある。
2周目(つまり救済ルートを指す)の時、クロード以外の生徒と交流しなかったので、金鹿の生徒達のことをほとんど知らないまま終わってしまったのだ。
それが心残りだっため、4周目にして金鹿の生徒達をクロード以外全員スカウトし、支援会話を開けていった。
金鹿の生徒達はローレンツヘルマングロスタールが何かと政治の話をし始めるところを除けばみんな本当に良い子だった。ラファエルの態度や言動はもはや聖人のそれといっていいし、レオニーさんに至ってはこんなに面倒見のいい子と結ばれたらそんなのもう勝ちじゃんと思うくらい素晴らしい人格者だ。
DLCのアビスをクリアしていたので、新しく追加された4人をスカウトしたのに加え、4人に関わる(というか支援会話のある)生徒全員もスカウトした為、全ルート遊んだ中でもスカウトした生徒の数は最多。
いろいろな支援会話を吸ったし、外伝ストーリーも吸った。
第二部に入ってもまだ判明しなかったマリアンヌの紋章が、外伝ストーリーでようやく明らかになるところなんかが特に印象に残っている。
他にも、セテスとフレン以外の四聖人(マクイル、インデッハ)にまつわる外伝ストーリーを遊んだときに、フレンを入れているともうこいつセスリーンであることを隠す気全然ないなという態度を取ってくるところなんかが面白くて好き。

それにしてもストーリー終盤、長年の(本当に長年の)宿敵であった闇に蠢く者達を殲滅し、ついに戦争は終結、平和ムードに溢れていたところにレアが暴走を始めるというのは正直どうなんだ。
もー最後まで面倒なやつだったな!ハアーこれだから教会は!
レアとのペアエンドを選んだので、暴走したレアを倒した後はなんだかんだで人の姿に戻ってこれからも二人三脚で生きていく的な感じになったけど、これってペアエンドを選んでいなかったらどうなっていたんだろう?
金鹿ルートの時のように、後継者としてフォドラの王を一人でやっていく感じになっていたんだろうか。

スカウトした生徒が大勢いるので、育成がおいつかなくなるかと思いきや、さほどでもなかった。
やはり引き継ぎパワーが大きいか。
FEシリーズ経験者なら恐らく引き継ぎなしハードあたりが丁度よい難易度になるように調整されているのかな?と感じた。
引き継ぎありハード、どうやら簡単すぎるなというのが分かってきた。

とにかく、このルートを終えた時点で4ルート全て見届けた事になり、晴れて風花雪月全知になる事が叶った。
全知になった結果……DLCのアビスをやった事も大きいんだけど……やはりセイロス教団はクソだなと思わざるを得ない。
どうせ長命種たちには紋章を宿した事によって発生するしがらみなんて、一生理解されないのだ。
貴族制度が悪いとは言わない。それはローレンツヘルマングロスタールやフェルディナントフォンエーギルなど貴族に対する誇りを持ち、持つ者が持たざる者を助けるという行動で示そうとしている生徒達を見ていればよく分かる。
だが、たまたま紋章が宿ってしまったが為に、「貴族」的な振る舞いに向いていない人間まで周りから 「貴族」的な振る舞いを求められる。紋章を残すため、望まぬ相手と結婚を求められる。紋章による強い力を得るため、過酷な人体実験をされる。
4周を経て、そんなキャラクター達の事を見てきたら、 紋章を擁護する気になんて全然なれない。
これらは全て、紋章と貴族制度が強く結びついているから起きるのであって、それを確立したセイロス教団とかいうやつは悪いやつだなーとなるわけである。

それにしても、一応ファイアーエムブレムという名前なのに、ファイアーエムブレムのエムブレムの部分いらんくない?という結論をプレイヤーに抱かせるのってだいぶ思い切ってるよね。

5周目:黒鷲ルート・ルナティック

ファイアーエムブレム風花雪月というゲームに区切りを付けるなら、全ルートを見て回ったうえで一番最初に選んだルートで口直ししたいと思うのは、自然の摂理だと言える。
そしてせっかく今まで散々引き継ぎハードは簡単だったなあと言ってきたからには、ルナティックに挑戦するべきだろうと。
エンジョイゲーマーなので、引き継ぎなしルナティックは1ミリもやる気が起きない。それは楽しめる人が楽しむべきものだ。

5周目をやってみて思った事……それは、歴史が楽しい!ということ。
4周目の時点で思っていたが、一度やったことのあるルートだと尚更それが感じられる。
1周目の時は漠然と遊んでいて、何がなんだか分からないうちにエーデルガルトの手を取り教団が敵になっていたわけだが、今回は違う。
序盤から登場する炎帝なる存在の正体はエーデルガルトであるとか、アランデル公はエーデルガルトの親類にして闇に蠢く者達……帝国がフォドラを統一するにあたり教団の敵である者達を「敵の敵は味方」理論で一時的に味方につけているに過ぎない存在……の関係者であるとか、死神騎士の正体はイエリッツァで帝国側についている存在(しかも戦闘狂の人格を宿すガチめの二重人格者)であるとか、ガルグ=マクの生徒達が学園生活を楽しんでいる間にもエーデルガルトとヒューベルトは着々と来たるべく日に備えて戦争の準備を進めている事だとか、エーデルガルトが戴冠式に先生を呼ぶ時の選択肢で鳴っている心臓の音は先生ではなくエーデルガルトのものであるとか、エーデルガルトが戴冠式を行ってから腐敗した貴族達の傀儡となってしまっている現皇帝に代わって体制を一新した事とか、挙げていけばきりがないがそういった事が全部分かった。
ああ、固有名詞が分かるって素晴らしい、歴史が分かるって素晴らしい。分かるって楽しい。

そしてなんと言っても帰ってきた黒鷲の学級の空気といったら。
エーデルガルトが何かを言うと、それに対してベルナデッタがずれた事を言い、リンハルトが寝たいといいだし、フェルディナントフォンエーギルが貴族的な表明をし、カスパルが勢いに任せた事を言い、ペトラが言語の壁に立ち向かい、ドロテアが突っ込みを入れているのをヒューベルトが影で眺めている。
そんな動物園のような……いや実家のような安心感がそこにあった。
エーデルガルトが掲げている理念は、語弊を覚悟で言うなら「自由」だ。
誰もが自分の意志で自分の生き方を決められる自由な世界を作ろうとしている。
黒鷲の学級の面々は、まるでエーデルガルトが求める世界を体現したような自由っぷりを発揮しているという構図が、実に面白いなあと思う。
黒鷲は同性ペアエンドが一番多い学級だが、これは紋章のしがらみから解き放たれた世界を望むエーデルガルトが級長の学級だからこそと言えるし。
そういったことを、5周目を遊んだことで改めて感じる事ができて、1周目で黒鷲に魂を埋めた者としては成仏できたような気持ちになった。

難易度の話をすると、ルナティックは引き継ぎありといえども序盤が一番大変だった。
ちょっと気を抜くとすぐ死ぬ。盗賊系の敵がすり抜け持ちだったり、重装以外の敵がどいつもこいつも攻速が高くて2回攻撃してきたり、弓ユニットが最序盤から蛇毒で割合ダメージを与えてきたりと、容赦ない洗礼を浴びせてくる。
が、引き継ぎパワーによりフリーマップで3回戦闘ができるのが大きく、第一部が終わる頃には序盤ほどのきつさは感じなくなっていた。
個人的に第一部で最も難しかったのは、マイクランが出てくるコナン塔での増援への対処。それ以外は概ね問題なく攻略できた。
第二部に入ると、ノーマルやハードでも難易度が階段状に上がったなと感じたものだが、ルナティックでも言わずもがな。メインストーリーの戦闘では増援への対処が鍵だし、外伝の戦闘は更に難易度が高めに設定しており、引き継ぎありながら歯ごたえのある戦闘が楽しめた。
ルナティック攻略の鍵は計略であり、中でも計略「鉄壁の備え」が超重要となる。
鉄壁の備えがなければクリアできなかった、と断言してもいいくらい。
ノーマルやハードで遊んでいた時は見向きもしなかったような要素と向き合って攻略していくのは、まさしく環境が変わったとでも言うか、とにかく新鮮で楽しかった。
インデッハの小紋章(たまに2回攻撃になる)が発動すると嬉しくなる(今までは発動するまでもなく倒せていた)とか、囲いの矢がものすごく便利とか、(こちら側の攻撃の)必殺が発動するかどうかが本気で命に関わるとか、曲射や狙撃以外の攻撃戦技をうまく活用してかろうじて倒せたりするとか、魔法の命中率の安心感とか、計略を当てる為に魅力の応援が大活躍したりだとか、ラスボスを倒すためにエーデルガルトがアイムールで5回連続で殴ったとか、そういう今まで体験してこなかったような事が体験できたので、ファイアーエムブレム風花雪月を遊び尽くすという点において、ルナティックで遊べて良かったなあとしみじみ思う。

まとめ

昨今、数多くのゲームがリリースされていく世の中だが、肝心の遊ぶ側の時間も体力も年々目減りしていくばかり。
そのせいで、最近はどんなに楽しいゲームでも1周して満足する事が多くなってしまった。
それなのに、1つのゲームをこれだけ遊び尽くしたのは、一体いつぶりだろうか。
総プレイ時間は、Switchの記録によると580時間以上とのこと。
ゲーム体力の落ちてきた人間にそれだけの事をさせるくらい、ファイアーエムブレム風花雪月には惹かれるものがあったのだ。
そして、遊びながら一体どれだけ感情を揺り動かされた事か。

今動かんとするフォドラ大陸の歴史を特等席で見届けつつも、ユニットの成長に一喜一憂し、支援会話を覗いては様々な気持ちを抱き、進軍方法で頭を悩ませる日々は、とても充実していて楽しかった。
ありがとう、ファイアーエムブレム風花雪月。

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